日本頭頸部癌学会

会長挨拶

 
第45回日本頭頸部癌学会会長

第45回日本頭頸部癌学会
会長 菅澤 正
(埼玉医科大学国際医療センター包括的がんセンター
頭頸部腫瘍科・耳鼻咽喉科 診療部長・教授)

 
 

この度、第45回日本頭頸部癌学会総会ならびに学術講演会を2021年6月17日、18日の2日間、グランドニッコー東京ベイ舞浜にて開催させていただくことになりました。

本学会の前身は頭頸部腫瘍研究会で1961年に記念すべき第1回研究会が開催されております。前身の研究会から数えますと60年目の節目に大変歴史のある学会を主催する機会を賜りましたことは誠に光栄なことで教室員一同会員の皆様に深く感謝申し上げます。

2020年4月現在、会員数も3046名となっており、その内訳は耳鼻咽喉科、頭頸部外科1521名、歯科口腔外科869名、放射線科293名、形成外科199名、その他164名と成っております。頭頸部がんの診療、研究に携わる複数の領域の専門家がその専門性を生かし日本における頭頸部癌の基礎・臨床レベルの向上をめざして参集した学際的な学術団体です。頭頸部領域は、呼吸、発声、および嚥下という生命維持や社会生活を送る上で欠かせない機能にくわえ人間の尊厳にかかわる容姿に関わる側面も有します。根治性の確保とともに整容面や機能に関する温存が大変重要であり、集学的治療が必要となります。外科治療後のリハビリテーションにくわえ、放射線治療や薬物療法では安全に効果的に予定された治療が完遂できることが重要な点です。そのための支持療法や精神的な支援も必須となっています。医師以外の他職種の今学会への参加を期待しております。

さて、頭頸部領域への分子標的薬、免疫チェックポイント薬の導入、ゲノム医療の普及、さらには人工知能の登場やビッグデータの活用などがん医療の世界は急速に複雑化しております。また大規模国際ランダム化臨床比較試験の結果に基づき過去には想像できないスピードで標準治療が変化しております。今回の学会のテーマを“頭頸部癌治療のパラダイムシフト”として、今後の頭頸部癌治療の変化を俯瞰できるシンポジウム、教育講演、学術セミナー、海外演者の講演などを企画しております。また学会前日午後には、手術手技や最新の診断・治療、安全な患者管理などの普及目的に毎年開催している教育セミナーも開催する予定です。

COVID-19の蔓延は社会、経済そして医療に大きな傷跡を残しました。非常事態は解除されましたが、アフターコロナの時代に、学会などの学術活動も新しい様式が求められるのかも知れません。2020年の頭頸部癌学会はWEB開催でしたので、2年ぶりに頭頸部癌治療に携わる者が一同に顔合わせできるよう希望を持って、鋭意準備しております。
会員の皆様のご協力も含め、本会が成功いたしますよう、何卒盛大なるご支援をお願い申し上げます。

2020年6月吉日

 
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